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2008年1月

2008/01/13

ウルトラリアル

Ronmueckmakingof_2

Ron Mueckという人を知ったのはどこかのブログ記事。DIGITAL DJやったかな。

ものすごくリアルなシリコンモデルを、ちょっと変わったスケールで作るアーティスト。

まずはこれを見てほしい。右の写真は実は生身の女性ではない。




鬼才としか言いようがない。

リアルに物を作るアーティストはたくさんいるかもしれないが、それを、ちょっと(一部作品ではかなり)スケールをずらして、まず見る人の心に強烈なインパクトを与える。

動画に出てくる、巨大な少年なんか、子供のときに見ていたら夢でうなされただろう。

生まれて初めて女の子とキスをした日、初めて、数センチの距離で、その女の子のまつげの生え方や眼の周りの細かな起伏、髪の生え際なんかを見た。とてもきれいに出来ていて、飽きることなく長い間眺めていたように思う。今となっては少々きれいな人とお近づきになってもいちいちまつげがどうとかはなんとも感じないが、おそらくこういう芸術家は、観察眼がいつまでも風化しないから、どんなものでも自分の表現世界に結び付けてゆけるのだと思う。


ほかにもたくさんあるようなので、Mueckの世界にしばし足を踏み入れてることにする。

メモ:   GGL-pic  YTB


 

大好きだったけど。

フレッシュネスバーガーを時々利用していた。

(お察しのとおり、私が、大好きだったフレッシュネスバーガーにとてもひどくがっかりし、今後利用しないことに決めたいきさつを書いている。興味のない方は次の記事へどうぞ。)
 

続きを読む "大好きだったけど。" »

2008/01/06

コラテラル

トップガンを観た時の衝撃はいまだ心に新しい。20年以上前になる。トムクルーズも若かった。家庭のAVはまだどこの家もVHSのビデオデッキで(たまにBetaも居たり)、テレビはブラウン管だった(一番人気はSONYのプロフィールだった)ころの話。もう20年も経ってしまったのか。

トム・クルーズは確かに男前と思うが、映画俳優としての彼を見る時には特に何の感慨も持っていなかった。俳優という職業をうらやましいと思ったことがないといえばうそになるが、容姿を一定に保ち、自分でないものを演じて生きるということに、興味こそ持てど、なってみたいと思ったことがあまりなかった。そのころの僕はまだ人生観もうまく出来上がってなくて、少しゆがんだところもあったのか、年を経た俳優は、重ねる年輪そのものが美しければ評価を受けることもあるだろうが、老いて小さくなると見捨てられる存在のようなイメージを持っていた。

ついこの間5回目を見たコラテラル(「巻き添え」の意)は、ストーリーが後半急展開して一件落着、ラストシーンは虚空に向かって主人公がテーマをつぶやく、言えばよくあるわかりやすい娯楽映画。僕のつぼをこういう風にヒットした。

  • (ガン)アクションが派手
  • 自分の恋愛経験のなかで経験したことのあるようなシーンが1つ以上ある
  • 怒っている人が登場する
  • あきらめる人とあきらめない人が登場する
  • 映像と音楽で強い緊張感を感じるシーンが2つ以上ある

並べてみると、なんとも単純な、僕自身こそアメリカ映画みたいだ。


2008/01/03

Ferrari 412T2 咆哮

フェラーリ TIPO 044型エンジン 1995

1996~1997年ごろの、「CAR GRAPHIC」誌の創刊何周年かの記念の付録であったらしいミニCDが有る。

実物は手元に無いが、コピーが有る。

色々とF1のエグゾーストノートを収録したCDを買いあさったが、このミニCDほどの迫力のものは、無かった。



一番の感動は、長い長いクランキングの後、ティーポ044エンジンに火が入り、様子を見ながらレーシングする部分。冷えているフェラーリF1のエンジンのノイズは思いのほか大きく、タペット音らしきものがモロに聞こえる。「カチャカチャカチャカチャカチャカチャ。。。」大丈夫かと思うほど。聞くと、温間時(エンジンが実用温度になっているときのこと)にベストなクリアランスになるように、各部品の膨張率やたわみを精密に計算して仕上げられたチューニングの結果、こうなるのだそうだ。




次のシーンで、獣が甲高く咆哮するようなV12サウンドが聞こえると、全身鳥肌で、涙さえあふれる。
絶対太刀打ちできない大きな獣に食いつかれたような、征服されたような気分になる。
ferrari_412t2.jpg

それはそれはどう猛な獣で、どんな生き物も彼の前にはえさとなるほかないが、彼の中には最強の獣の哀しみがあり、彼が全速で駆けるときの音は、強者の誇りのほかに、息絶えるときまで勝利に貪欲でなければいけない自らの定めを嘆き、哀しむ響きがある。
彼が彼であるためには勝ち続けるほかないが、そうしてどんどん彼の孤独は深まってゆく。
ハイエンド(一番高回転の時)の音は、私にはそういう悲しい音にも聞こえる。




ferrari_412t295.jpg